白樺派のカレー
ニュースレター第6号
2016年1月発行
障がい者支援団体と食品スーパーのコラボ その2
前回(第5回)のニュースレターでは、ビーフカレーを提供している喫茶ぷらっと(我孫子市生涯学習センター1階)を特集しました。今回は、白樺派のカレービーフを製造し、ぷらっとに納入している京北スーパー商品部を特集しました。
全工程を一人で担当
ぷらっとで提供しているカレーを作っているのは、京北スーパー商品部の大塚隆夫さんです。大塚さんは惣菜バイヤーとして京北スーパーが製造・販売している惣菜用の食材を購入する責任者で、また、惣菜の製造全体を指揮しています。
ぷらっとで提供されている白樺派のカレーは大塚さんお一人の経験と工夫で作られています。京北スーパー布施店に大塚さんを訪ねました。
「白樺派のカレーは一度に60食分を作ります。牛肉は4Kgのブロック肉を使います。牛肉の余分な脂身やスジを丁寧に取り除き、一口サイズにカットします。野菜もすべて包丁を使って自分でカットします。」
大塚さんは、白樺派のカレーだけはご自身で作られています。「京北スーパーでは、一種類の惣菜作りの全工程を一人の担当者がすべて行います。食材のカットから最後のパック詰めまですべての工程を責任を持って行うことで、美味しい惣菜ができます。」
煮込んで野菜がすっかりとろけたころに、カレーは出来上がります。熱いうちに一食分づつパックしますが、袋詰めの作業も60食分となるとかなりの時間がかかります。袋詰め作業もすべて大塚さんが行います。「袋詰め作業を手伝ってもらうこともできますが、袋詰めは最後の検品も兼ねているので、最後まで一人で行います。」
引き立つ味噌の香り
「このカレーは冷凍してぷらっとに納入します。それまでは冷凍して納入するという経験がありませんでした。解凍して温め直したときに、このカレーが本来持っている味噌やスパイスなどの香りが一気に飛んでしまう可能性があったので、味噌やスパイス、その他の調味料の量を多めにするなどの調整に時間をかけました。カレーの煮込み時間もカレーとしては短く、3時間半にしています。そのため、このカレーは『味噌の香りが立っている』と思います。まろやかな『和の香り』のビーフカレーに仕上げていますが、私がイメージとして持っている白樺派のカレーを現したものです。」
とろみ付けにも一工夫
「ぷらっとから障がい者の方が運びやすいように「とろみ」を強くしてほしいとの要望をいただいたことがありました。とろみは水で溶いた小麦粉で付けています。レシピ通りなのですが、この方法を知ったときは衝撃でした。通常は小麦粉を炒めたものでとろみをつけます。想像ですが、柳兼子さんも水で溶いた小麦粉でとろみを付けていたかもしれませんね?」
ぷらっとの“白樺派のカレー”は、手探りの工夫を丹念に重ね、味噌の香りが立つ美味しいカレーに仕上がっています。
株式会社 京北スーパー 品質、健康、環境保全を重視した品揃えで、東葛地区に8店舗の食品スーパーを展開している。その他、飲食業、貸ホール(京北ホール)などを展開している。 |